コロナ対応融資の賢い使い方(10)短期継続融資活用の実例

2020.05.16

実際に相談があった会社様の事例です.

会社名:A社

業種:卸業

売上高:360,000千円

運転資金借入残高:83,000千円

借入本数:8本

現在の元金返済の月額:1,378千円

まず、この会社の経常運転は、

売上債権 47,499千円  + 棚卸資産 68,762千円  -仕入債務 24,478千円

で   91,783千円  でした。

この経常運転資金を期中の元金返済不要の当座貸越95,000千円の枠を設定します。

そうだとすると、残りの借入残高が0円になります。

そして、この借入残高を一本化とはいっても、ゼロはゼロですね。

とすると、元金返済の月額が0円になります。

これが実現できれば、月額の元金返済額が1.378千円削減

          年間で元金返済額が16,536千円削減

になります。

いかがでしょうか?

つまり、このようにコロナ融資を申込と同時に既存債務を圧縮することで財務体質を改善して、コロナショックから回復するまで体力をたくわえ、回復の兆しが見えたら反転攻勢にでられるようにするのです。

何が言いたいかといいますと、今の財務体質の改善が半年後、1年後のコロナショックが緩やかになったときの差になるのです。

もちろん、このようなことは交渉事ですし、どのような会社でも出来るわけではありませんので、財務と銀行交渉が分かる専門家にアドバイスを受けながら進めた方が長い目でみたら良い結果になるでしょう。

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