2021年1月14日に開催された、日銀支店長会議のレポート『地域経済報告―さくらレポートー』によれば、2020年10月の景気判断に比べて、「多くの地域で新型コロナウイルス感染症の影響から「厳しい状態にある」としつつも、「持ち直しの動き」がみられる」と総括しています。
また、地域別でみていくと、北陸、四国、九州・沖縄は10月の景気判断に比べて、景気が改善しているとしています。
このブログを読んでいる人がどの地域にお住まいか分かりませんが、景気が回復していると感じる人がどれだけいますでしょうか?
私が現場でコンサルティングを提供している会社に伺ったときに、コロナ禍がある前からそうなんですが、まずは前回面談時からの業況を伺ってから具体的な内容に入るようにしています。
その中で、10月、11月の頃は、多くの社長が「コロナ前に比べると、昨対比で8割ぐらいは戻ってきた」という感覚でお話される方が多かったですが、1月に入ると緊急事態宣言もでたこともあって、1月序盤の面談でも、物凄く厳しい見通しという社長が殆どでした。
もちろん、私は、北陸、四国、九州・沖縄にコンサルティングを提供しているわけではないですし、また、コロナ禍の影響を受けていないどころかむしろ売上が上がっている会社もあることは事実ですが、関東・甲信越というエリアをみても、景気判断は横ばいになっていました。
また、景気の全体感だけではなく、項目別判断というページがあるのですが、高水準となっているのが「公共投資」の項目だけなんですね。
そうだとすれば、「持ち直しの動き」というのをどういう感覚でみるのかにもよりますが、「厳しい状態」というのがいいのではないかと、私の実感との違いを感じながらレポートを読みました。