財務についてのよくある勘違い その6 売上総利益ってどういう意味?

2023.09.17

財務コンサルタントの長瀬 好征です。

 

今回も引き続き利益の話です。

 

売上総利益って聞いたことがあるでしょうか?

損益計算書では上からみて一番上にある「利益」ですね。

 

売上総利益は、

売上総利益 = 売上高 ー 売上原価

で計算することができますね。

 

売上原価とは、商品やサービスを提供するために必要な費

用のことで、原材料費や人件費、製造費などが含まれます。

 

例えば、原材料の仕入れ費用、製造に関わる従業員の人件費、

製造設備の減価償却費用、電気代や水道光熱費などが入ります。

 

では、この売上総利益はどういうことを意味しているのでしょ

うか?

 

売上総利益とは粗利のことだ。

 

ではなにも答えたことになっていませんよ。

 

売上総利益が、同業他社よりも高い場合、収益性の高い商品

を持っていることを意味しています。

それをパーセンテージで表したのが、 「売上総利益率」という

指標ですね。

 

なので、自社の売上総利益率が業種平均よりも低い場合は、原価

の見直しや価格設定の見直しなどが必要になる場合があります。

または、何か無駄がないのかを考えてみる必要があります。

 

ただし、業界ごとに平均値が異なるため、一般的にどのくらいあれば

良いということは必ずしも言えないので、そういう意味では、自社の

数字を知るだけでは意味がありません。

 

もっとも、複数年会社を経営している場合には、売上総利益率を年度

事にならべてみると、自社の売上総利益率の推移がわかります。

 

特に、大きく変化しているとき、増えている場合でも減っている場合

でも、には、どのようなことがあったのか?ということを振り返って

みると経営に役立つことがあります。

 

つまり、「売上総利益」を出すだけでは意味なく、それを活用する

ことにこそ意味があるのです。

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