財務コンサルタントの長瀬 好征です。
今回も引き続き利益の話です。
売上総利益って聞いたことがあるでしょうか?
損益計算書では上からみて一番上にある「利益」ですね。
売上総利益は、
売上総利益 = 売上高 ー 売上原価
で計算することができますね。
売上原価とは、商品やサービスを提供するために必要な費
用のことで、原材料費や人件費、製造費などが含まれます。
例えば、原材料の仕入れ費用、製造に関わる従業員の人件費、
製造設備の減価償却費用、電気代や水道光熱費などが入ります。
では、この売上総利益はどういうことを意味しているのでしょ
うか?
売上総利益とは粗利のことだ。
ではなにも答えたことになっていませんよ。
売上総利益が、同業他社よりも高い場合、収益性の高い商品
を持っていることを意味しています。
それをパーセンテージで表したのが、 「売上総利益率」という
指標ですね。
なので、自社の売上総利益率が業種平均よりも低い場合は、原価
の見直しや価格設定の見直しなどが必要になる場合があります。
または、何か無駄がないのかを考えてみる必要があります。
ただし、業界ごとに平均値が異なるため、一般的にどのくらいあれば
良いということは必ずしも言えないので、そういう意味では、自社の
数字を知るだけでは意味がありません。
もっとも、複数年会社を経営している場合には、売上総利益率を年度
事にならべてみると、自社の売上総利益率の推移がわかります。
特に、大きく変化しているとき、増えている場合でも減っている場合
でも、には、どのようなことがあったのか?ということを振り返って
みると経営に役立つことがあります。
つまり、「売上総利益」を出すだけでは意味なく、それを活用する
ことにこそ意味があるのです。
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