なぜ経常運転資金が発生するのか?その正体を徹底解説

2025.06.10

🔍 なぜ経常運転資金が発生するのか?その正体を徹底解説

前回の復習:経常運転資金 = 売掛金 + 棚卸資産 - 買掛金

今回は、なぜこの経常運転資金が発生するのか、その根本原因について詳しく解説していきます。

📌 この記事で学べること

  • ✅ 現金取引と掛け取引の決定的な違い
  • ✅ 経常運転資金が生まれるメカニズム
  • ✅ 売上が伸びるほど資金繰りが苦しくなる理由
  • ✅ 手形・ファクタリングが与える影響
  • ✅ 掛け取引の「当たり前」に対する疑問

🥬 現金取引の世界:八百屋さんの例

まずは分かりやすい例から考えてみましょう。

八百屋さんでの買い物:

大根1本100円 → お客様が100円支払い → 大根を受け取る

お店側:100円受け取り → その分お金が増える

これが現金取引です。非常にシンプルで分かりやすいですね。

🏢 法人取引の現実:掛け取引という仕組み

しかし、法人間の取引はそう単純ではありません。

法人取引の特徴:

  • 売掛・買掛での取引
  • 締め○日、翌○日支払いという条件
  • 信用取引(掛け取引)が基本

この掛け取引こそが経常運転資金を生み出す元凶なのです。

💰 経常運転資金発生のメカニズム

具体的な例で見てみましょう。

小売業の例

  • 売上:100万円(今月)
  • 仕入:80万円(支払い済み)
  • 経費:30万円(支払い済み)
  • 入金:30万円(今月分)

結果:80万円が不足!

売上100万円でも、実際の入金は30万円。しかし仕入れや経費は既に支払い済み。

この立替えている金額が経常運転資金の正体です。

📈 売上増加の恐ろしい現実

重要なポイント:

売上が伸びれば伸びるほど、経常運転資金の額も大きくなっていきます。つまり、立替の額が増えていくのです。

🔄 現実のビジネスはもっと複雑

実際のビジネスでは、さらに複雑な要因が絡み合います:

  • 手形取引(2026年まで原則廃止予定)
  • ファクタリングの普及
  • 複数の支払い条件が同時進行
  • 時間のずれを生む様々な仕組み

❓ 根本的な疑問:掛け取引は本当に当たり前?

考えてみてください:

多くの中小企業が掛け取引により経常運転資金が大きくなり、それで資金繰りに苦しんでいます。

立て替えているお金で資金繰りが苦しくなる — これって本当に当たり前のことでしょうか?

🎯 まとめ

今回お伝えした重要なポイントは以下の通りです:

  1. 経常運転資金の発生原因は掛け取引にある
  2. 現金取引なら複雑な資金繰りの問題は発生しない
  3. 掛け取引の「当たり前」に疑問を持つことが重要

🔜 次回予告

「掛け取引は本当に当たり前なのか?」

驚くべき事実をお伝えします。お楽しみに!


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