コロナ対応融資の賢い使い方(6) シミュレーションの後にすべきこととは

2020.05.12

前回、コロナ対応融資の申込をすると同時に、いくら必要で、どのくらいまで耐えられるのかというシミュレーションをするということをお伝えしました。

では、シミュレーションはできた!

そして、その後(理想的には申込と同時)にすべきことがあります。

それは、既存の融資に対する対策を同時に行う、ということです。

もちろん、手元資金がなく、資金繰りが大変な会社はできませんが、

キチンと資金計画を立て併せて経営計画を立てたうえで、キャッシュに余裕があるという会社は、必ず検討してください。

なぜかといいますと、信用保証協会の融資であれ、政策金融公庫の融資であれ、たとえ据置期間があったとしても、融資である以上返済しなくてはいけません。

例えば、過去、東日本大震災の際の特別貸付のときも、安く借りられるからといって資金計画を明確にせずに借入をしたために、返済に行き詰まったというケースが散見されたからです。つまり、運転資金の借入を必要以上にすることは、かえって会社を苦しくするのです。

特に、運転資金の長期の借入が既に4口以上ある会社は気をつけてください。

私が決算書を拝見したところ、4口以上あると概ね返済するのが難しくなっていることが多いからです。その状態でさらに運転資金の借入を増やすことは危険です。

では、既存融資の対策としてはどのようなことが考えられるのか?

次回からその具体的な手段をお伝えしていきます。

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