銀行口座は沢山あっても意味がない

2020.06.06

銀行口座は沢山あっても意味がない

なぜ利益の出ない会社ほど口座数が多いのか?

「財務の見える化」こそが収益満開経営の第一歩です。

 

決算書に隠された「口座の罠」

最近、企業の決算書を分析していて気づくことがあります。

利益の出ていない会社ほど、銀行口座の数が異常に多いのです。

特に業歴の長い会社では、店舗経営でもないのに10個以上の口座を持つケースが珍しくありません。

しかし、これは単なる偶然ではありません。

 

なぜ口座が増えてしまうのか?

企業活動を続ける中で:

  • 取引先から特定銀行の指定を受ける
  • 新しい銀行との付き合いが始まる
  • 何となく「あったほうが便利」で開設

こうして「知らず知らずのうちに」口座が増えていきます。

 

「入りを量りて出を制す」ができない理由

しかし、ここに大きな問題があります。

『礼記』にある「入りを量りて出を制す」という経営の基本原則が、口座分散により

実行不可能になってしまうのです。

 

銀行口座が分散していると:

  • 会社の正確な資金状況が把握できない
  • 現金の流れが見えなくなる
  • 会計ソフトを導入していても「数字の意味」が分からない

これでは、社長が財務という現実と向き合うことができません。

 

陽明学的視点:知行合一ができない状態

陽明学の「知行合一」から見れば、これは典型的な「知識と行動の分離」状態です。

  • :売上や利益の数字は分かる
  • :しかし具体的な資金管理ができない

山田方谷や二宮尊徳が藩政改革で最初に行ったのも、まさに「財務の一元管理」でした。

現状を正確に把握せずして、改善策など立てられないからです。

 

口座維持手数料という「現実の警告」

さらに現実的な問題として、コロナ以降、多くの銀行で「口座維持手数料」の導入が進んでいます。

これは単なるコスト増加ではありません。

市場が「無駄な口座を持つな」という警告を発しているのです。

 

収益満開経営への第一歩

会社のお金をキチンと管理するためにも、通帳は必要最低限の数にしましょう。

具体的には:

  1. 主要取引口座:メインバンク1つ
  2. 決済専用口座:支払い管理用1つ
  3. 緊急資金口座:万一の備え用1つ

これ以上は、明確な事業上の必要性がない限り不要です。

 

財務の「見える化」が真の経営力を生む

口座整理は、単なる事務手続きではありません。

社長が財務という現実と正面から向き合い、「なんとかなるだろう」思考から脱却

するための第一歩なのです。

渋沢栄一の「論語とそろばん」も、まずは「そろばん(財務)」を正確に把握する

ことから始まります。

 


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