経営が上手くいってない会社の共通点とは・・・ その2

2021.01.16

 

 

経営が上手くいってない会社の共通点とは・・・ その2


🚨 こんな発言、社長の口から出ていませんか?

「うちにはいい人材がいなくてね〜」
この一言が出たら、その会社は経営危険水域に入っています。

📖 読了時間:約7分 | 🎯 対象:人材不足に悩む中小企業社長

【経営が上手くいってない会社の共通点シリーズ】 – 第2回
前回:資料提出に時間がかかる会社の特徴

「優秀な人材がいない」と嘆く前に、その人材を活かせる組織になっているかを問うべきである

— 経営が上手くいかない会社に共通する思考パターンの根底にあるもの


⚠️ 99%の社長が気づいていない事実

財務コンサルタントとして多くの経営者とお話しする中で、経営が上手くいっていない

会社から必ずと言っていいほど出てくる発言があります。

 

それが「うちにはいい人材がいなくてね〜」という言葉です。

 

📋 危険な発言チェックリスト

  • ✅ 「うちにはいい人材がいなくて…」
  • ✅ 「優秀な人が来てくれれば売上が上がるのに」
  • ✅ 「指示しなくても動いてくれる人が欲しい」
  • ✅ 「人さえいれば事業は成功するはず」
  • ✅ 「いい人材が取れないから業績が悪い」

 

一つでも当てはまる場合は、経営の根本的な問題を抱えている可能性があります。

💡 この記事で明らかになること

  • なぜ「人材がいない」という発言が危険なのか
  • 財務コンサルタントが人の話をする理由
  • 経営の3要素(ヒト・モノ・カネ)の真の関係性
  • 経営計画なき人材論の虚しさ
  • 真の解決策:計画的経営への転換法

なぜ財務コンサルタントが「人材」の話をするのか?

「財務のコンサルタントなのに人の話?」と思われるかもしれません。

確かに、私は財務コンサルタントで、人事に関するコンサルティングはしていませんし、

そこができるなどと思っていません。

 

📜 経営の本質:三要素の相互関係

よく言われるように、経営の3要素とは「ヒト」「モノ」「カネ」です。

 

私のコンサルティングでは「お金」の話がメインになりますが、時々勘違いされているのは、

 

財務コンサルタントは資金調達屋ではないということです。

 

むしろ、新規の資金調達には抑制的な態度で基本的には望みます。な

ぜなら、殆どの中小零細企業が「借り過ぎ」なのですから。

 

お金の話は必然的に「人」の話になる

では、お金をどこに使うのか?その効果はどの程度なのか?ということを明らかにして

いく過程で、必然的にヒトかモノの話になります。

そして、ヒトの話になるときに「誰に」ということを聞いていくのですが、その時に

冒頭の言葉が出てくるのです。

 

⚠️ コンサルタントからの率直な質問

多くの場合、私はそこで社長に対して、強い言葉ではいいませんが、次のことを示唆

するようにしています:

 

  • 「日本の中小零細企業にスター人材が入ってくると思いますか?」
  • 「スター人材が仮に御社に入社したとして、とどまり続けるほど、会社又は報酬に魅力がありますか?」

※本当は強く言った方がいいのですが、コンサルティングが進まなくなってしまうので…

 

「いい人材」への勘違いと現実

また、だからといって「いい人を取りましょう」というつもりもありません。

現在の日本において人を採用するのは、コストの問題だけでなく、法的・社会的なリスクが

物凄くあります。

安易な採用は会社を苦しめるだけです。

 

❌ 危険な採用思考

  • 「いい人材さえ来れば売上が上がる」
  • 「指示しなくても勝手に働いてくれる」
  • 「自分が何もしなくても利益が出る」
  • 「人材が全ての問題を解決してくれる」
  • 「とりあえず人を増やせば何とかなる」

✅ 計画的人材活用

  • 明確な経営目標の設定
  • 具体的な要員計画の策定
  • 適切な配置・異動計画
  • 体系的な能力開発計画
  • 公正な人事評価制度

 

問題の本質:「目標がない」「計画がない」

でも、人がいないと売上が上がりませんよね?

 

結局は、社長に「目標がない」「計画がない」のです。

 

🧠 財務コンサルタント的視点での問題分析

財務コンサルタント的にいうと、「明確な経営目標の設定」(これもよく誤解されていま

すが、願望ではありません)がないのです。

 

そして、次のような「要員計画」が存在しません:

  • 経営目標・経営計画をブレイクダウンした採用計画
  • 配置・異動計画
  • 賃金計画
  • 能力開発計画
  • 昇進規定
  • 人事評価制度
  • 業務規定

 

「甘え」と「依存」の危険性

つまり、そういう言葉をつい発する社長には、「いい人が来て、自分が何も指示しなく

ても、売上と利益が上がればいいなあ…」という願望があるだけで、経営者が本来やる

べきことを棚に上げ、きつい言葉でいうと甘えがあるだけなのです。

 

🚨 経営者としての本質的責任

そういう会社の経営が上手くいくはずがないのです。

優秀な人材は結果であって、原因ではありません。

優秀な人材を引き寄せ、活かせる組織づくりこそが経営者の責務です。

 

解決の方向性:計画的経営への転換

【今日から始める計画的経営】

  1. ステップ1:経営目標の明確化
    • 願望ではなく、達成可能で具体的な目標設定
    • 数値目標と期限の明確化
    • 目標達成のための前提条件の洗い出し
  2. ステップ2:要員計画の策定
    • 目標達成に必要な人員配置の計算
    • 現有人員との差の分析
    • 採用・配置・育成計画の立案
  3. ステップ3:制度・仕組みの構築
    • 人事評価制度の整備
    • 業務規定の明文化
    • 能力開発プログラムの策定

重要:この段階的なプロセスを一人で進めるのは困難です。

専門家のサポートを受けることをお勧めします。

 

まとめ

「うちにはいい人材がいない」という発言は、実は人材の問題ではなく、

経営者自身の計画性の欠如を示すサインです。

優秀な人材を求める前に、まずその人材を活かせる組織と仕組みを構築す

ることが先決です。

🌸 真の収益満開経営への道

人材は会社の宝ですが、その宝を活かすのは経営者の計画性と実行力です。

「んとかなるだろう」から「計画的経営」への転換こそが、真の成長への第一歩なのです


📧 メルマガでより詳しい経営のヒントを配信中

週3回配信で経営に役立つ情報をお届けしています。財務初心者の社長でも分かりやすく実践的な内容です。

✅ 月・水曜日:経営のヒントや最新情報
✅ 土曜日:今週のまとめ(YouTube・ブログ更新情報)

👇 無料登録はこちら

🎯 関連記事のご案内

シリーズ記事を順番に読む

← 前回:第1回「資料提出に時間がかかる会社の特徴」
次回:第3回「数字を見ているつもりで実は見ていない社長の盲点」 →

この記事に関連する記事