経営が上手くいってない会社の共通点とは・・・ その2

2021.01.16

前回、経営が上手くいっていない会社に共通することとして、資料を受け取るのに時間がかかることを書きました。

今回は、別の共通点を書きます。

ズバリ言うと、

社長の口から「うちにはいい人材が居なくてね~」という発言が出たらその期会社は赤信号ということです。

経営が上手くいっていない社長からは、本当によく出てきます。

財務のコンサルタントなのに?ヒトの話?と思うかもしれません。

確かに、僕は財務コンサルタントなので、人事に関するコンサルティングはしていませんし、そこが出来るなどと思っていません。

しかし、良く言われるように、経営の3要素とは、ヒト、モノそしてお金です。

僕のコンサルティングでは、「お金」の話が当然メインになるのですが、時々勘違いされているのですが、財務コンサルタントは資金調達屋ではありません。

むしろ、新規の資金調達には抑制的な態度で基本的には望みます。

なぜなら、殆どの中小零細企業が「借り過ぎ」なのですから。

話を戻して、なので、「お金」の話をする際には、そのお金を何に使うのか?そしてその効果はどの程度なのか?ということを明らかにしていきます。

なので、お金の使い道の話をするときには、必然的にヒトかモノの話になるのです。

そして、ヒトになるときに、「誰に」ということを聞いていくのですが、その時に、先程の言葉が出てくるのです。

多くの場合私は、そこで社長に対して、強い言葉ではいいませんが、

「日本の中小零細企業にスター人材が入ってくると思いますか?」

「スター人材が仮に御社に入社したとしてとどまり続ける程、会社又は報酬に魅力がありますか?」

ということを示唆するようにはしています。

本当は強くいった方がいいのですが、コンサルティングが進まなくなりますし・・・

また、だからいい人を取りましょうというつもりもありません。

現在の日本において人を採用するのはコストの問題だけでなく、法的・社会的なリスクが物凄くありますから。安易な採用は会社を苦しめるだけです。

でも、人がいないと売上があがりませんよね? 

結局は、社長に「目標がない」「計画がない」のです。

財務コンサルタント的にいうと、「明確な経営目標の設定」(これも良く誤解されていますが、願望ではありません)がないのです。

そして、「要員計画」、具体的にいうと、経営目標・経営計画をブレイクダウンした、採用計画、配置・異動計画、賃金計画、能力開発計画、昇進規定、人事評価制度、業務規定などがないのです。

つまり、そういう言葉をつい発する社長には「いい人が来て、自分が何も指示しなくても、売上と利益が上がればいいなあ・・・」という願望があるだけで、経営者が本来やるべきことを棚に上げ、きつい言葉でいうと甘えがあるだけなのです。

そういう会社の経営が上手くいくはずないのです。