中小零細企業の社長が悩んでいるのが、「お金」のこと、要は資金繰りだと思います。
現場で財務改善を支援している財務コンサルタントが、
資金繰りを改善する手法を伝えていきます。
4 設備投資の見直し
設備投資を見直しは、会社の資金繰りを改善するための有効な手段です。
まず、設備投資を見直すメリットから。
古くなった設備は、修理代や電気代などのランニングコストがかさみます。
新しい設備に投資すれば、そういったコストを削減できます。
また、新しい設備は性能が良いので、生産性が上がります。生産性が上が
れば、製品をたくさん作れるので売上が増え、会社に入ってくるお金が増
えます。
さらに、不要な設備投資をしないように気をつければ、たくさんのお金を
設備に使わずに済みます。その残ったお金を運転資金として使えば、会社
の資金繰りが良くなります。
一方で、注意しなければならない点もあります。
設備投資には一時的に大量のお金が必要になります。
投資直後は、かえってお金が足りなくなり、資金繰りが悪化する可能性があります。
また、新しい設備を最大限活用するには、従業員への教育が不可欠です。
研修にもお金がかかってしまいます。
さらに、設備投資した後、その効果が出るまでに時間がかかります。
投資した金額を回収するまでに、どのくらいの期間がかかるのかをよく検討する
必要があります。
つまり、設備投資は一時的にはお金がかかりますが、中長期的に見れば生産性の向
上などを通じて会社の資金繰りを改善してくれます。
ただし、短期的なリスクと長期的なメリットをよく検討し、バランスをとることが
大切になります。
つまりは、会計資料から投資計画を作成することが重要になります。
行き当たりばったりでは、メリットではなく、注意点ないしデメリットである、
返って資金繰りを悪くすることにつながります。