資金繰りを改善する手法 その4設備投資の見直し

2024.05.05

中小零細企業の社長が悩んでいるのが、「お金」のこと、要は資金繰りだと思います。

現場で財務改善を支援している財務コンサルタントが、

資金繰りを改善する手法を伝えていきます。

 

4 設備投資の見直し

 

設備投資を見直しは、会社の資金繰りを改善するための有効な手段です。

 

まず、設備投資を見直すメリットから。

古くなった設備は、修理代や電気代などのランニングコストがかさみます。

新しい設備に投資すれば、そういったコストを削減できます。

また、新しい設備は性能が良いので、生産性が上がります。生産性が上が

れば、製品をたくさん作れるので売上が増え、会社に入ってくるお金が増

えます。

 

さらに、不要な設備投資をしないように気をつければ、たくさんのお金を

設備に使わずに済みます。その残ったお金を運転資金として使えば、会社

の資金繰りが良くなります。

 

一方で、注意しなければならない点もあります。

設備投資には一時的に大量のお金が必要になります。

投資直後は、かえってお金が足りなくなり、資金繰りが悪化する可能性があります。

また、新しい設備を最大限活用するには、従業員への教育が不可欠です。

研修にもお金がかかってしまいます。

 

さらに、設備投資した後、その効果が出るまでに時間がかかります。

投資した金額を回収するまでに、どのくらいの期間がかかるのかをよく検討する

必要があります。

 

つまり、設備投資は一時的にはお金がかかりますが、中長期的に見れば生産性の向

上などを通じて会社の資金繰りを改善してくれます。

ただし、短期的なリスクと長期的なメリットをよく検討し、バランスをとることが

大切になります。

 

つまりは、会計資料から投資計画を作成することが重要になります。

行き当たりばったりでは、メリットではなく、注意点ないしデメリットである、

返って資金繰りを悪くすることにつながります。