資金繰りを改善する手法 その5リース契約の見直し

2024.05.06

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中小企業の社長が気になるのは「お金」のこと、つまり「資金繰り」のことだと

思います。

現場で財務改善をしている財務コンサルタントが、

資金繰りを改善する手法を紹介します。

 

5 リース契約の見直し

 

リース契約を見直すことで、会社の資金の使い方を改善できる可能性があります。

 

リースとは、物件(機械や車など)を購入するのではなく、一定期間借りて使う契約のこ

とです。

月々の支払い(リース料)で利用できるので、一括で高額な購入代金を払う必要がありません。

 

この方式のメリットは、最初にたくさんのお金を出す必要がないので、会社の資金の流れが

スムーズになることです。

設備を新しく購入するよりも、資金の負担が軽くなります。

また、リース料は経費として計上できるので、会社の税金の負担が少し軽くなるかもしれません。

 

一方で、長い目で見ると、リースの方が購入するよりもお金がかかる可能性があります。

契約期間の途中で解約するのは違約金がかかるので注意が必要です。

そして、リースした物は所有権が会社にないため、自由に処分できません。

リースの契約内容によっては、会社に不利な条件がついている場合もあるので、

十分に確認する必要があります。中古品のリースや、最後の残価(買取価格)が高く設定されてい

るリースなどです。

 

【メリット】

  1. 支払いのタイミングを調整できる リース料の支払いは、通常は月次や年次の分割払いとなるため、一時的な資金負担を軽減できます。
  2. 設備投資に伴う初期費用を抑えられる リースなら、設備の購入代金の一括支払いが不要となり、フリーキャッシュフローを改善できます。
  3. 税務メリットがある リース料は経費として処理できるため、法人税の負担を軽減できる可能性があります。
  4. 最新の設備を利用できる ベンダーがリース物件を更新してくれるため、常に新しい設備が使えます。

【デメリット】

  1. 長期的にはコストがかかる 通常は購入より割高になるため、長期保有を前提とすると得策とは言えません。
  2. 中途解約は困難 契約期間の中途解約は高額な違約金が発生することが多いため、注意が必要です。
  3. 所有権がない リース物件に対する所有権はベンダー側にあり、自由な処分ができません。
  4. 契約条件の注意深い確認が不可欠 中古品のリース、残価設定リース等、企業に不利な契約内容とならないよう確認が重要です。

 

つまり、リース契約の見直しは、一時的な資金繰りの改善に役立つ可能性があります。

しかし、長期的な視点と、契約内容の綿密なチェックが重要になってきます。

状況に合わせて、メリットとデメリットをよく検討する必要があります。

 

要は、計画性のある利用が必要ということです。

About Post Author

NAGASE YOSHIYUKI

財務コンサルタント。 ビジョン「1000年繁栄し続ける企業への変容するようサポートする」 ミッション「ご縁をいただいた会社、社長、従業員の成長、発展、成功、繁栄への道を共に歩む社外の一番のパートナー」
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