資金繰りを改善する手法 その10ファクタリング

2024.05.11

中小零細企業の社長が悩んでいるのが、「お金」のこと、要は資金繰りだと思います。

現場で財務改善を支援している財務コンサルタントが、

資金繰りを改善する手法を伝えていきます。

 

10 ファクタリング

最近、ファクタリングはマスコミにも取り上げられるようになりましたから、ご存知

かもしれませんが、用語の説明からします。

 

ファクタリングとは、企業が売掛金(未収金)を専門の金融会社に売却する仕組みのことです。

会社がお客さまに商品やサービスを提供し、後払いの売掛金が発生した場合、その売掛金を

ファクタリング会社に売却します。

ファクタリング会社は売掛金の大部分を現金化して企業に支払い、残りは売掛金が入金され

た時に手数料を差し引いて申し込んだ会社に支払います。

 

【メリット】

  1. 資金繰りの改善 売掛金を現金化できるので、手元資金が増え運転資金を確保できます。

2.債権回収リスクの回避 売掛金の回収はファクタリング会社が行うので、申し込んだ会社は債権回収の手間がかかりません。

  1. 与信審査の外部化 取引先の与信審査をファクタリング会社に任せられます。

【デメリット】

  1. 手数料がかかる ファクタリング会社に支払う手数料が発生する。つまり、売掛金全額が受け取れる訳ではありません。
  2. 情報開示が必要
    ファクタリング会社に取引先などの情報を開示する必要があります。
  3. 取引先との関係に影響 ファクタリング会社が取引先に債権回収を行うため、取引関係に影響が出る可能性があります。

 

以上が、ファクタリングの仕組についての基本的な説明とメリット、デメリットの概要になります。

ただ、ァクタリングには2者間と3者間の2種類があり、それぞれメリット・デメリットが異なります。

 

【2者間ファクタリング】

メリット:

・手続きが簡単で迅速に資金調達できる

・ファクタリング会社への情報開示が少なくてすむ

デメリット:

・取引先に債権譲渡の事実が通知されるため、取引関係に影響が出る可能性

 

【3者間ファクタリング】

メリット:

・取引先との関係に影響が出にくい(取引先に事実は通知されない)

デメリット:

・手続きが複雑で時間がかかる

・ファクタリング会社への手数料が高くつく可能性

 

2者間の場合は、ファクタリング会社と企業の2者間での取引なので、取引先に債権譲渡を通知する

必要があり、その点がデメリットになります。

一方の3者間では、取引先も関与するため、取引先に無断で債権が譲渡されることはありません。

 

そもそも、売掛金について、契約によって債権譲渡禁止特約が付いている場合も多いので、

2者間ファクタリングが使われることはあまりないでしょう。

 

ファクタリングは資金繰りを改善する手法ともいえるのですが、一時的な資金調達手段に過ぎず、

根本的な運転資金の確保につながらない可能性があります。

売上が伸び悩む中で債権回転期間が長期化すれば、ファクタリングだけでは資金繰りが困難になります。

 

なので、この手段だけというものではなく、複数の手段をバランスよく計画的に行う必要

があります。