💭 「売上は順調なのに、なぜか手元にお金が残らない…」
💭 「資金繰りが厳しくて夜も眠れない…」
💭 「どの仕事が本当に儲かっているのかわからない…」
そんな悩みを抱える中小企業の社長は多いのではないでしょうか。実は、多くの会社が見落としているのが「プロジェクト別の資金管理」です。
会社全体の資金繰りは把握していても、個々のプロジェクトや案件ごとの資金の動きを正確に把握している経営者は意外と少ないのが現実です。売上全体は順調でも、実はいくつかの赤字プロジェクトが会社の資金を食いつぶしていたり、見かけは利益が出ているプロジェクトが実は資金を大量に消費していたりすることは珍しくありません。
今回は、財務の専門知識がなくても実践できる「プロジェクト別資金管理」の導入方法を、3つのステップでわかりやすく解説します。この手法により、6ヶ月で資金繰りを劇的に改善した製造業B社の事例も併せてご紹介します。
多くの企業では、「会社全体」の資金繰りだけを見ています。しかし、会社全体の数字だけでは、以下のような重要な情報が見えてきません:
盲点1:資金を生み出すプロジェクトと消費するプロジェクトの判別不能
盲点2:資金回収サイクルの長短による資金効率の違いが不明
盲点3:見かけの利益率と実際の資金効率の不一致
江戸時代から続く近江商人には「日々損益を明らかにしないでは寝につかぬ」という厳しい家訓がありました。これは単なる記帳の習慣ではなく、一つ一つの取引に「しまつ」をつけるという経営哲学でした。
「しまつ」とは大阪商人の言葉で、売掛金の回収、不良在庫の処分、不採算部門の閉鎖など、中途半端な状態を放置せず、きちんと決着をつけることを意味します。現代で言えば、プロジェクトごとに資金の流れを明確にし、収支を確定させることに他なりません。
💡 古典の智恵と現代経営の融合
近江商人が300年実践してきた「しまつ」の精神は、現代のプロジェクト別資金管理そのものです。一つ一つのプロジェクトできちんと資金の流れを把握し、「しまつ」をつけることで、会社全体の資金繰りが劇的に改善します。
たとえば、売上高1億円、利益2,000万円の会社でも:
売上:3,000万円
利益:1,500万円(利益率50%)
資金回収:2ヶ月
✅ 資金効率:優秀
売上:7,000万円
利益:500万円(利益率7.1%)
資金回収:6ヶ月
⚠️ 資金効率:要注意
この場合、利益率の低い案件Bが資金を大量に消費し、資金繰りを圧迫している可能性があります。利益額だけを見れば案件Aの方が圧倒的に良いように見えますが、「資金効率」という観点では全く違った評価になるのです。
あなたの会社の主要プロジェクト3つについて、売上・利益・資金回収期間を書き出してみましょう。意外な発見があるはずです。
単に利益率が高いだけでなく、資金回収が早いプロジェクトを特定できます。これにより、限られたリソースを最も効率的なプロジェクトに集中投下できるようになります。
個々のプロジェクトの入出金パターンを把握することで、全社の資金繰り予測の精度が高まります。「来月は資金が厳しくなりそう」という勘に頼った経営から、データに基づいた経営に変わることができます。
新規案件の見積もり時に、利益だけでなく資金効率も考慮した価格設定や条件交渉ができます。「この条件では資金的に厳しいので、前受金をお願いします」といった具体的な交渉ができるようになります。
難しく考える必要はありません。まずは以下の3ステップで始めましょう。
過去6ヶ月〜1年の主要なプロジェクトや案件を5〜10個ピックアップします。業種によっては「顧客別」「工事別」「製品ライン別」など、適切な区分で考えましょう。
各プロジェクトについて、以下の情報をエクセルなどにまとめます:
各プロジェクトの資金効率を次の3つの指標で評価します:
プロジェクト期間中に最も資金がマイナスになるポイントの金額
最初の資金投入から全額回収までの期間
(プロジェクト利益 ÷ 最大資金投入額) × (12ヶ月 ÷ 資金回収期間)
この指数が高いほど、資金効率の良いプロジェクトと言えます。
1つのプロジェクトだけでも、上記3つの指標を計算してみましょう。意外な発見があるはずです。
製造業B社(従業員30名)がプロジェクト別資金管理を導入した結果をご紹介します。
この分析により、B社は以下のような気づきを得ました:
B社では以下の改善策を実行しました:
6ヶ月後には資金繰りが大幅に改善し、新規設備投資も可能になりました。
プロジェクト別資金管理を始める際に直面しやすい課題と、その対応策をご紹介します。
「難しそう」「手間がかかりそう」と思われるかもしれませんが、最初は以下のような簡易的な方法から始めることができます。
以下のような簡単なエクセル表で十分に効果が得られます:
• プロジェクト名
• 開始月
• 終了月
• 総売上額
• 先行投資額
• 毎月の支出額
• 入金予定(前受/中間/最終)
• 最大資金投入額
• 資金回収期間
• 資金効率指数
新規プロジェクトの受注時に、以下の項目をチェックする習慣をつけましょう:
プロジェクトを資金効率で分類し、カラーコードで管理する方法も効果的です:
資金効率指数3.0以上
資金効率指数1.0~3.0
資金効率指数0.5~1.0
資金効率指数0.5未満
進行中のプロジェクト一覧をこの色分けで管理すれば、一目で会社全体の資金状況が把握できます。
プロジェクト別の資金管理は、一見すると「余計な手間」と思われがちですが、多くの中小企業にとって資金繰り改善の大きな武器となります。
特に重要なのは、「会計上の利益」と「資金効率」は必ずしも一致しないという事実です。利益率の高いプロジェクトが資金効率では最悪ということも少なくありません。
まずは簡単なエクセル表から始めて、自社のプロジェクトの「資金効率」を可視化してみましょう。その小さな一歩が、資金繰り改善の大きな一歩となるはずです。
「今日から始められる、明日が変わる。」
この記事で解説した手法は、資金繰り改善76の実践手法の1つです。
あなたの会社に最適な施策を体系的に選ぶ方法は、以下の記事で詳しく解説しています。
💡 資金繰り改善シリーズを体系的に学ぶ:これらの記事を順番に読むことで、プロジェクト別資金管理から全社的な資金繰り改善まで、段階的に理解を深めることができます。
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