中小企業応援パッケージについて その2

2023.10.16

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中小企業応援パッケージとは

中小企業にお金を渡すというものはありません。あくまで、改善に取り組む会社

をサポートするというものです。今回のパッケージで一番踏み込んだ施策は、商

工中金が危機対応融資をしていたものについて、DES(債務の株式化)による再

生支援を可能 とすることです。

 

前回のまとめ

前回お伝えしたのは、2本の柱の1つ目の資金繰り支援についてでした。

前回に書いた通り、新規に融資をするという施策はありません。

令和4年第2次補正の政策の殆どが9月30日に期限末だったので、

それを引き続いて延長するということでした。

最も大きなポイントは、いつまでか明言されていなかったコロナ型

資本性劣後ローンの期限が決まったことでした。

 

今回の話

もう一つの柱についてです。
挑戦意欲がある中小企業の経営改善や再生支援を加速していくよう

に総合的な支援策を展開する。「挑戦する中小企業の経営改善・

再生支援の強化」です。

具体的にフーェズを

  1. 経営改善フェーズ
  2. 再生フェーズ
  3. 再チャレンジフェーズ

3つに分けてそれぞれ3つの支援策を設けています。

あらかじめ言っておきますが、中小企業に何かお金を渡すという

ものはありません。

ゼロです。

あくまで、改善に取り組む会社をサポートするというものです。

挑戦する中小企業の経営改善・再生支援の強化のポイント

施策について詳細に解説するのがこのブログの趣旨ではなく、

あくまで政府の今の動きをお知らせするのが目的です。

そので、一番大きな施策についてのみお話します。

 

今回のパッケージで一番踏み込んだ施策です。
マスコミ等は何も報じていませんが。

それは、コロナ特別貸付において、商工中金が危機対応融資をしてい

たものについて、DES (債務の株式化)による再生支援を可能 とする、

というものです。

 

DESを簡単に説明すると、

DESというのは、DES(デット・エクイティ・スワップ)の略で、

過剰債務を解消するために、借入金の一部を株式に切り換える手法

です。

つまり、会社側から見れば、借入債務が株式に変わるので返済義務

がなくなるというものです。

これまで、DDSである、債権の劣後化というものは、資本性劣後ロ

ーン、保証協会債権付DDSがありましたが、これらはあくまで返済

を後ではしないといけないものでした。

それに対して、融資を株式化することを施策として認めるということ

をコロナ特別貸付まで広げてきました。

 

「なんて、いい制度なんだ、利用したい!」と早合点しないでくださ

いね。

 

もちろん、商工中金から融資を受けていればできるというものではな

く、DESをすることの経済合理性を計画で説明できなくてはいけません。

そして、その計画の要求するレベルは、資本性劣後ローンを上回り、

かつ現時点でもかなり正常化が見込まれる会社でなくては無理でしょう。

 

また、DESが出来たとしても、商工中金としては、ハンズオンとして

かかわってくるのですから、経営に対する監視の目が常に光っている

ことになります。

 

そのような自立性のある経営ができている中小企業がどのくらいあるのでしょうか?

 

なので、できる会社は極めて限定的でしょう。コンサルが関与してもなかなか難しい

と思います。

 

まとめ

つまり、いいたいことは、社長が事業計画を書けるようになれば、国からの支援策

は受け放題だが、書けなければ市場から撤退するしかない、ということです。

今後はこれまで以上に、事業計画が書けることが要件となってくるのでしょう。

これが令和時代のトレンドです。
外部環境は変化しているのです。

これでもいまだに事業計画を書くメリットがわからない、
経営計画なんてなくてもなんとかなる

と言っている社長は今後どうなるのでしょうか・・・

About Post Author

NAGASE YOSHIYUKI

財務コンサルタント。 ビジョン「1000年繁栄し続ける企業への変容するようサポートする」 ミッション「ご縁をいただいた会社、社長、従業員の成長、発展、成功、繁栄への道を共に歩む社外の一番のパートナー」
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